松出智史

所属:うぐいす共同作業所

入職:2019年4月 新卒

まずは普段どういう仕事をされているのか教えてください。

うぐいす共同作業所で主に発達障害の中でも自閉スペクトラム症の方への支援を中心にやっています。
基本的な業務は自閉スペクトラム症の支援方法などを勉強し、各仲間の生活や障がい特性に合わせて一人ひとりに合わせた支援を組み立てたりしています。

仲間の支援にかかわることだけではなく、販売業務や作業所の広報誌を作ったり、うぐいすの広報物「うぐいすニュース」の作成、仲間の自治会を仲間と一緒に作っていたり、安全委員という作業所のリスク管理をやるなど、いろいろやらせてもらっています。

仕事をするうえでのやりがい、楽しいと思うことは?

どういう風にすれば過ごしやすいか、ということを仲間と一緒に考えて、仲間の考えていることとこちらの考えていることがカチッとはまった時。それで楽しそうな笑顔がだんだん見られるようになって、落ち着けるようになったときですかね。
その場その場の笑顔よりも、以前と比べて落ち着いてきたな、笑顔が増えてきたな、穏やかになってきたな、といった長期的に振り返ったときに仲間も成長しているし落ち着いてきている、自分たちもなんだかできることが増えてきている、というときにやりがいを感じます。

では苦しい、難しいなと感じるときはどういうときですか?

うぐいすの方は障がいの特性から、自分の想いが伝わらない時などに、興奮してしまうこともあります。それらが重なった時に、どうしたらいいんだろう・・・と悩んでいる瞬間はすごく苦しいなと思います。でもそれは「困っているのは周りの人ではなく、本人が困っているからそのような行動をしているんだ」と考えていて。何かを伝えてくれているんだと思って、どうやってその意図をくむかということを考えながら解決に向けて知恵を絞って乗り越えようとしています。

仲間とかかわるうえで感じること、気を付けていること

仲間のことを理解してお互いが自立した人間として尊重し合うためにも、障がいの理解はやっぱり必要だな、ということは接していて感じています。

あとはできるだけ相手の考え方や世界観を否定しないように気を付けています。
どういういうことを考えているんだろう、何を感じているんだろうということを本人の目線に立って常に考えようと心掛けていますね。そのためにもそれまで育っていた背景や何に興味があるのかといったことを、ご家族や学校にも聞いて情報を集めています。

働いてみて入職前のイメージとのギャップなどはありましたか?

仲間と接しておしゃべりすることが中心なのかなと思っていたんですが、結構他の業務でやらないといけないことが多いなという感じがしたのが一つですかね。なんというか、なんでも屋さんになるというか。支援だけじゃないなということは思いました。

支援に関しても話すことが中心だからコミュニケーション力があればなんとかなるだろうと思っていたのですが、実際はそうではなく実は結構専門的なスキルが必要なんだなということを感じました。

今でも自閉スペクトラム症の本や論文など時間を見つけて読むようにしているのですが、脳科学や心理学などいろんな分野が関係していて面白い分野だなと思います。

職場の雰囲気はどうですか?
上司とのコミュニケーションの取りやすさや同僚との関係は?

どうですかね、わりと良い方だと思います。
壁があまりないというか。そもそも物理的に理事長室や部長室などがあるわけではないので、話しやすさはあると思います。同期はほとんど別の部署にいるのであんまり話すことはないのですが、そういう意味ではフラットにいろんな人と話せるのはいい点なんじゃないかなと思います。

これから入職される方に向けてメッセージをお願いします。

僕の場合は大学も福祉系でもなくまったく経験者ではなかったのですが、就職してから学ぶのでも全く遅くはないと思います。
むしろ仲間たちと直に接することで、そのあと勉強して頭に入りやすい、理解しやすいということはあると思うので、学び続ける気持ちさえ持っていれば、勉強していなくても、働き始めてからでもいいのではないかと思います。
むしろそういう、未経験でもこれから頑張っていきたい!という人たちに開かれた職場なんじゃないかなと思いますので、ぜひ入っていただけたらと思います。